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水に含まれる環境DNAから魚の種類と個体数を推定=京大など

2023年01月25日 07時28分更新

文● MIT Technology Review Japan

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京都大学などの共同研究チームは、水に含まれる魚類の環境DNA(生物が自身の生息環境中に放出したDNA物質)を定量的環境DNAメタバーコーディングにより分析することで、「どんな魚類」が「どれだけ生息しているか」を、同時に推定できることを明らかにした。

京都大学などの共同研究チームは、水に含まれる魚類の環境DNA(生物が自身の生息環境中に放出したDNA物質)を定量的環境DNAメタバーコーディングにより分析することで、「どんな魚類」が「どれだけ生息しているか」を、同時に推定できることを明らかにした。 環境DNAメタバーコーディングは、収集した環境DNA試料に含まれる生物分類群のDNAを解析することで、調査地に生息する対象分類群の種を網羅的に明らかにする技術。生物の群集組成を推定する画期的な手法として注目されている。 ただし、環境DNAメタバーコーディングは分析上の制限により、種の存在を検出できるものの、それらが「どれだけいるか」という量的な評価をすることが困難だった。研究チームは今回、「qMiSeq法」と呼ばれる、既知濃度の内部標準DNAを試料に添加することにより、定量的な解析を可能にする手法を環境DNAメタバーコーディングに適用した。 研究チームは、九州・中国地方の4つの河川(横道川、久兼川、福地川、猪野川)の合計21地点で、環境DNAの回収のための採水と、それに続く電気ショッカーを用いた魚類の捕獲調査を実施した。さらに実験室で、環境DNAを抽出して魚類のDNAを網羅的に増幅し、その配列をハイスループットシーケンサーで決定。試料ごとに検出された各魚類DNAのリード数をDNA濃度に換算し、捕獲調査の結果(各種の個体数と生物量)と比較した。 その結果、個体数と生物量の両方でDNA濃度と有意な正の関係が見られることを確認。さらに、7種で個体数および生物量、またはどちらか一方との間に有意な関係を見い出した。これらは「どんな魚がいるか」に加え、それらが「どれだけいるか」という量的な情報を同時に得ることができることを示しているという。 本研究成果は、2022年12月13日付けで、サイエンティフィック・レポーツ(Scientific Reports)に掲載された

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